病院指標

更新日:2022年09月28日

当院の入院診療の請求は「DPC制度」を導入しています。
「DPC制度」とは、入院患者さんの病気とその症状を基に、国で定めた1日あたりの定額の点数から、入院医療費を計算する制度です。
このDPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し情報公開を行っています。
また、指標の公開は、数値やデータの解析結果から、当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことを目的としています。
今後も、当院におけるDPCデータの質と分析力等の向上を図りたいと考えています。

各年度の指標

令和3年度 公立宍粟総合 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 220 36 87 158 88 139 237 596 626 261
宍粟市内唯一の基幹病院として幅広い年齢層の患者さんにご利用頂いております。
特に60歳以上の患者さんの占める割合が70%を超え、比較的に症状が重症化しやすい高齢者の入退院が多くなる傾向にあります。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900xx 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 84 18.83 17.35 14.29 85.85
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 70 22.04 20.57 7.14 85.74
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 66 18.18 19.22 9.09 80.26
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 45 6.78 9.21 0 78.4
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 29 14.83 13.14 0 84.45
当院の内科では心不全の患者さんの割合が最も多くなっております。他には誤嚥性肺炎の患者さんが多く入院されています。
敗血症の患者さん、胆のう炎に対する内視鏡治療目的入院も多くなっています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 47 4.91 4.74 0 72.11
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 20 7 6.25 0 67.1
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 7.21 7.11 0 66.89
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 14 4.86 5.40 0 47.43
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 副傷病なし 12 16.5 15.76 0 71.17
当院の外科は鼠径ヘルニアの手術目的入院が最も多くなっています。
その他には胆石・胆のう炎等、消化器疾患の占める割合が多い傾向です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 36 50.86 25.32 5.56 86.08
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 18 27.11 23.02 0 72.89
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 17 36.06 19.34 23.53 82.59
160800xx99xxxx 股関節・大腿近位の骨折 手術なし - - 15.02 - -
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし - - 4.99 - -
当院の整形外科は、特に高齢者が発症しやすい変形性膝関節症・大腿骨頚部骨折・腰椎圧迫骨折の患者さんの割合が上位を占める傾向にあります。
放射線科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx030xxx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)等 手術・処置等1なし - - 7.72 - -
放射線科入院は肝臓癌の治療目的のみとなっています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 49 5.59 5.83 0 1.27
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 46 5.37 6.13 0 0
140010x197x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術あり 手術・処置等2なし 31 7.61 7.78 0 0
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 5.35 6.24 0 1.78
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 3.39 5.53 0 3.87
自然分娩、帝王切開で出生した新生児の管理、治療が小児科入院の大部分を占めます。
子供さんが発症しやすい気管支炎・喘息の割合も高くなっています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 26 10.54 6.04 0 42
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 26 13.04 8.31 0 72.19
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 26 11.42 9.39 0 31.19
120140xxxxxxxx 流産 22 1.45 2.44 0 33.05
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 19 8.53 6.11 0 46.32
婦人科の良性腫瘍・生殖器脱出症の患者さんが大部分を占めています。次いで産褥期の管理、分娩時の介助等産科領域の治療目的が多くなっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 52 2.12 2.50 0 74.06
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 28 6.89 7.02 0 80.57
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術等 25 7.48 8.23 0 74.2
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし - - 5.56 - -
110310xx01xxxx 腎臓又は尿路の感染症 経皮的腎(腎盂)瘻造設術等 - - 14.08 - -
前立腺癌の検査入院が最も多くなっています。
代謝性の腎疾患を除く感染症を含めた腎・副腎および尿路系の疾患の診断、治療と男性生殖器系の疾患の診断・治療のすべてを行います。
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 13 - - 10 - - 1 8
大腸癌 - - 15 19 - 11 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

患者数としては、胃癌が最も多くなっています。次いで、大腸癌と乳癌となっています。
全体的に初発より再発患者さんが多くなっています。
 
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 18 19.06 85.44
重症 47 16.06 81.6
超重症 - - -
不明
・市中肺炎
病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎のことです。院内での発症は含みません。
・重症度
肺炎の重症度分類(A-DROP)により、年齢性別や血液中の酸素濃度、脱水症状の有無、意識障害の有無等で軽症~超重症までの4段階に分類されます。

当院では重症が最も多く、次いで中等度・軽症の患者さんが多くなっています。
重症度が上がるほど、平均年齢が上がり、在院日数も長くなる傾向にあります。
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 10 24.3 85.5 30.77
その他 - - - -
3日以内に発症した患者さんが多くなっています。発症から早期に治療開始されたほうが平均在院日数が短くなっています。
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 32 2.69 4.41 3.13 73.97
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 29 1.48 3.83 3.45 70.55
K654 内視鏡的消化管止血術 27 0.37 10.96 3.7 74.81
K682-3 内視鏡的経鼻胆管ドレナージ術(ENBD) 26 1.19 17.85 15.38 83.08
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 14 0.29 5.21 0 76.5
当院の内科手術は内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術が最も多くなっています。
消化器疾患に対する、内視鏡手術が大部分を占めています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 45 1.02 2.96 0 72.18
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 38 1.24 4.97 0 67.11
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 14 0.86 3 0 47.43
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 11 3.82 12.82 0 70.27
K7434 痔核手術(脱肛を含む)(根治手術(硬化療法)を伴わない) 10 0.9 3 0 67.6
当院の外科では消化器手術が中心となっています。鼠径ヘルニア・胆嚢炎・虫垂炎の順に手術件数が多くなっていますが、患者さんの負担軽減のため、腹腔鏡手術を第一選択としています。これにより高齢の患者さんにも以前より楽に手術を受けていただけるようになりました。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 25 3.84 42.08 8 86.52
K0821 人工関節置換術(膝) 24 1 25.63 0 73.04
K0811 人工骨頭挿入術(股) 16 4.38 47.63 0 82.63
K0462 骨折観血的手術(下腿) 14 3 27 0 70.64
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) - - - - -
大腿骨頚部骨折に対する手術が患者の大部分を占めています。
変形性関節症に対する関節置換術の件数も多くなっています。
 
放射線科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(2cm以内)(その他) - - - - -
当院の放射線科では肝癌に対する動脈化学塞栓術(TACE)・ラジオ波焼灼療法(RFA)を中心に行っています。TACEとは、カテーテルを使って肝癌に栄養を送る動脈に抗癌剤と塞栓物質を注入して血流を防ぎ、癌を壊死させるという治療法です。RFAは皮膚から体内に針を刺して腫瘍に対してラジオ波電極針を直接穿刺します。この電極針周囲に発生する熱エネルギーにより、腫瘍とその周囲を壊死させる治療法です。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9131 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) 34 0 6.94 2.94 0
小児科入院での手術は自然分娩や帝王切開で産まれた新生児に対する新生児仮死蘇生術のみとなっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 31 2.58 9.52 0 31.81
K865-2 腹腔鏡下仙骨腟固定術 26 1 11.04 0 72.19
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 25 0.84 6.72 0 45.88
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 21 1.76 9.86 0 46.95
K9091ロ 流産手術(妊娠11週まで)(その他) 19 0 0 0 32.84
帝王切開術・流産手術等の産科領域の手術の件数が多くなっています。
婦人科領域の手術では腹腔鏡下仙骨膣固定術が多くなっています。女性生殖器脱出症の治療目的で実施しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 29 0 4.86 0 79.69
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(ホルミウムレーザー等使用) 29 1.08 5.35 0 74.46
K7812 経尿道的尿路結石除去術(その他) - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) - - - - -
泌尿器科の手術は前立腺肥大症に対するホルミウムレーザーを用いた内視鏡手術(HoLEP)と膀胱悪性腫瘍手術が大部分を占めています。

 
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 16 0.65
異なる 16 0.65
180010 敗血症 同一 35 1.43
異なる 50 2.04
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 50 2.04
異なる 29 1.18
・播種性血管内凝固症候群
さまざまな重症の基礎疾患のために過剰な血液凝固反応活性化が生ずるため生体内の抗血栓性の制御能が十分でなくなり、全身の細小血管内で微小血栓が多発して臓器不全、出血傾向のみられる予後不良の病気です。

・敗血症
肺炎や腎盂腎炎など生体のある部分で感染症を起こしている場所から血液中に病原体が入り込み、重篤な全身症状を引き起こす症候群です。
当院では他疾患の合併症としての敗血症が多い。

・真菌症
真菌によって引き起こされる疾患の総称。主にカンジダ菌により皮膚に起こるものと、カンジダ菌・放線菌などにより内臓に起こるものとがある。免疫の低下しているときに日和見(ひよりみ)感染として発病することが多い。

・手術、処置等の合併症
手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが挙げられます。
合併症の治療目的入院が多い。
当院では透析患者さんの「シャント部分」の合併症がメインであった。
更新履歴
令和4年9月28日
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