学校給食の取組みを紹介
手作りをモットーに地元生産者の協力のもと、心を込めて作る学校給食の取り組みを紹介します。
学校給食センターの規模
平成21年度までは市制前の構成町ごとに4つのセンターで小学校20校、中学校7校へ4,376食の給食提供していましたが、現在は山崎学校給食センター、一宮波賀学校給食センター、ちくさ学校給食センターの3つの施設で小学校11校、中学校7校、県下では珍しい高校1校に3,183食を提供しています。
給食一食の単価は小学生220円、中学生240円と県下でも1位から2位の安価で提供しています。年間の食材費は約1億5千4百万円です。米以外の食材で地産地消推進事業の一環として使用した市内生産食材に対し、市から約1,445万円の補助があります。
山崎学校給食センター
一宮波賀学校給食センター
ちくさ学校給食センター
学校給食の特色
地産地消推進によるストックヤード(保冷庫)の設置
平成21年度に市内の学校給食センターで使用した地元産野菜の使用率は70パーセントに達していました。しかし、年間を通して需要の高い玉ねぎやじゃがいもの使用率は50パーセント以下でした。南北に長い地形(地域温度差)の宍粟市とはいえ、生産者に収穫時期を調整してもらうのも限界があり、市外から半分以上を購入していました。
このため、玉ねぎやじゃがいもなどの地元産野菜の長期保存を可能にし、使用量の増加や調整をしました。生産者の営農意欲の向上や地場農業の活性化を図り、学校給食での地産地消の向上をめざして同年度に保冷庫を整備しました。平成26年度には、一宮町にも同様の保冷庫を整備しました。
令和3年度使用量と地産地消率
- 玉ねぎ:9,607キログラム(60.5パーセント)
- じゃがいも:5,080キログラム( 市内不作のため55.8パーセント)
山崎学校給食センターの前に設置された保冷庫
毎年、玉ねぎだけで保冷庫がいっぱいになりました。
保冷庫の全景
お米も市内産
センターが提供する給食のお米は、地元産のコシヒカリを使用しています。
また、令和4年11月から農薬などの使用量を2分の1以下(半分以下)に、さらにネオニコチノイド系農薬を使用しない体に良くて環境にも配慮したお米「特別栽培米 ちくさの舞」を七分つきで使用しています。
令和3年度使用量
48.6トン
炊き立てのご飯
加工する大豆も市内産
給食で使用する豆腐や油揚げは、地元業者が市内で生産された大豆を加工して作られています。
令和3年度使用量
424.5キログラム
大豆を加工している様子
ミキサーにかけ大豆をペースト状にします。
「発酵のまち宍粟」味噌と酒粕も市内産
「発酵のまち宍粟」の給食で使用している味噌の原材料の大豆とお米は市内産。酒粕も地元酒蔵で作られたものです。
播磨国風土記に一宮町上野田の庭田神社裏のぬくゐ川が日本酒の発祥の地だと記されています。普段の献立にも発酵食品を使用していますが、1月末の1週間の給食は、前年度に引き続いて「発酵のまち宍粟」らしい発酵食品を中心にした献立を考えています。
蒸した米に麹菌を付けているところ
発酵温度設定表と使用する麹菌
いい麹ができました。
小麦粉も市内産
宍粟市種子生産組合が種子用に収穫した小麦粉を製粉し、天ぷらなどの揚げ物に使用しています。
令和3年度使用予定
925キログラム
小麦(シロガネコムギ)の穂
収穫を間近に控えた山崎町河東地区の小麦の採種圃場
猪と鹿の肉も市内産
市内で狩猟(わな)により捕獲された鹿の肉を平成23年度から食材に使用しています。
令和3年度使用量
鹿肉:210キログラム
鹿肉を納品「猟師の店でぃあーず」の安田さんご夫婦
鹿肉を釜に投入
鹿肉を使った献立(もみじカレーライス)
猪肉を使った献立(ぼたんじる)
黒毛和牛も市内産
波賀町道谷の岸本牧場で飼養されている宍粟牛や、神戸ビーフとして輸出もされている山崎町葛根の谷口牧場の黒毛和牛を食材に使用しています。
令和3年度使用量
- 宍粟牛:294キログラム
- 宍粟産黒毛和牛:690キログラム
山崎町葛根谷口牧場のみなさん
神戸ビーフである証明書
谷口牧場での飼養風景
宍粟牛を飼養されている岸本さん(右)と鹿肉も納品くださる柴原さん(左)
波賀町道谷岸本牧場での飼養風景
宍粟産の黒毛和牛を使用した献立(すき焼き)
アユとアマゴも市内産
地元で養殖されたアユやアマゴを献立に年3回使用しています。1回の献立で約3,300尾近くを使用します。
令和3年度使用量
- アユ:3,270尾
- アマゴ:6,679尾
アマゴを使用した献立
アユを使用した献立
米飯中心の給食を提供
年間190回ほどの給食のうち、パンでの提供は1回でそれ以外の日は米飯給食です。
米飯だからできる和食献立だからこそ、旬の多種多様な地元食材を活かすことができます。平成17年の喫食率は85パーセントでしたが、令和3年度は98.0パーセントに向上しました。また、平成20年度の地産地消率は66.4パーセントでしたが、令和3年度は71.9パーセントにまで伸びています。
令和3年度 喫食率
98.0パーセント
令和3年度 地産地消率
71.9パーセント
パリパリした食感が人気 春巻き給食
年に1回のパン(ナン)給食
野菜たっぷり かきあげ給食
毎月19日は「食育の日」、月に1回は「ふるさと献立の日」
毎月19日の「食育の日」は宍粟市産の食材だけで給食を作ります。市が合併する前に一宮町で始まりました。この日の献立は、アレルギーがある子も同じものが食べられます。
ご飯と汁物のみの献立ですが、栄養価を補うため具の多い味噌汁に具の多い混ぜごはんで、季節に合わせて地元産ぶどうを添えるなど、ひと手間加えた提供をしています。
地元のものだけを食べていた昔の食事を知る機会にもなっています。
宍粟市の宝である 子供達に「宍粟市を食べて心身ともに大きく、元気な子に育ってほしい」と願いを込めて、日々の給食を作っています。
また、月に1回の「ふるさと献立の日」は、食材に兵庫県の水産物や畜産物のみで作っています。
しそのまぜごはんと味噌汁、宍粟産のぶどう
きざみ揚げを使ったこぎつねごはんと味噌汁
さといもごはんと味噌汁
地元生産者の顔がうかぶ給食
毎日の給食を紹介する給食カレンダーに生産者とその人の小学校区を掲載したり、生産者の写真入りの「給食だより」を発行して、子どもたちに生産者の顔が見えるようにしています。このことが生産者の生産意欲の向上や安全に配慮した食材づくりにつながっています。給食の献立や材料表は市公式サイトでご覧になれます。
生産者が分かる給食カレンダー
12月18日水曜日
紫黒米ごはん、ひらひらうどんスープ、さばの塩こうじ焼き、ブロッコリーのおひたし、牛乳
今日の宍粟市産食材は、大根と白菜が山崎小校区の福井言一さん、ねぎが山崎小校区の久保末生さん、しいたけが城下小校区の辻川さん、塩こうじは山崎小校区の横治雅則さんからです。
紫黒米は「一宮紫黒米の会」のみなさんから、宍粟市の子どもにぜひ食べてほしいといただきました。紫黒米の濃い色は、アントシアニンという色素で、体の細胞を健康に保つはたらきに優れています。いつものお米に少しだけ(0.5パーセント)紫黒米を入れて炊いているのですが、とてもきれいに色付いています。お米一粒一粒に作って下さった方の苦労や思いがこもっています。茶碗に一粒も残さずに食べ、この思いにこたえましょう。
おいしい食材をありがとう、生産者のみなさん
フレッシュでおいしいトマトやきゅうりを生産「田中農園」
じゃがいも、玉ねぎをメインに季節野菜を納品「藤木農園」
色々な品種のぶどうを生産「青木ぶどう」
大粒のブルーベリーを育成「土万ブルーベリー園」
色々な野菜を届けてくれる千本さん
様々な献立に使用する麹の生産者 横治さん夫婦
お問い合わせ先
配送車わくわく号がおいしい給食をお届け
- 山崎学校給食センター
電話番号:0790-63-0081
ファックス番号:0790-63-0116
- 一宮波賀学校給食センター
電話番号:0790-72-0345
ファックス番号:0790-72-2555
- ちくさ学校給食センター
電話番号:0790-76-8181
ファックス番号:0790-76-8182
- この記事に関するお問い合わせ先
-
学校給食センター
〒671-2519
宍粟市山崎町下町1番地
電話番号:0790-63-0081
ファックス番号:0790-63-0116
更新日:2022年12月06日